2007年度経済情報処理
Wordで本文を入力する作業は、要するに文章を書くだけであるからあまり難しいことはない。入力方法や編集方法自体はメールやPower Pointと大差ない。注意すべき点は以下の通り。
Enterキーを使いまくって右側をそろえた文書を考えてみよう。このレポートを提出する相手がお年を召した方で若干老眼らしいと分かったので、文字を大きめにして印刷する必要が生じた。この場合破綻する。
※報告書・レポートの類は読む人のことを考えて印刷すべき。相手の老眼が予想される際には、大きなフォント、余裕をもった行送りを心がける。どんなにいいことが書いてあっても、読んでもらえない報告書に意味はない。
※相手が添削する(赤を入れる)可能性がある文書の場合は、書き込みが可能なように1行あけ(ダブルスペース)での印刷、十分な余白をとること。最終版と途中の文書ではこのように書式が異なる可能性がある。
最初はかっこよく整形できたようにみえても |
フォントサイズが変わるとガタガタになってしまう |
メールとは違うので、改行は段落を変える時だけ入れる
読みが分からない漢字を入力するには? → Word編 Q1
記号を入力するには? → Word編 Q2
R2やH20を入力するには? → Word編 Q4
用紙サイズや余白、文字数、行数を設定するには? → Word編 Q58
太字、斜体、下線、囲み線、網かけを設定するには? → Word編 Q17
例題1. ページ設定と段落の入力
用紙サイズを B5、1行の文字数を30字、1ページの行数を 25行に設定して以下の文書を入力してみなさい。ただし、以下の文章で1行空いているところは段落の区切りとして扱うこと(※コピー&ペーストを使ってもよい)。
入力がおわったら、t1 という名前で保存しておきなさい。
Tくんは悩んでいた。中間試験の成績が良くなかったので、お母さんに散々絞られた上、期末試験の成績が学年平均点以下の科目があったら、科目数×200円だけ月々の小遣いを減らすと通告されたからだ。1学期の期末試験が終わるのは7月、中間試験なみに成績が悪かったら、2
学期の中間試験で点を取り直したとしても10月までの3 ヶ月間は小遣いの大幅カットは間違いなく、楽しくない夏休みになってしまう。 「大体、お母さんの言うことは無茶なんだよな。平均点って言ったら学年の真ん中ってことじゃないか。真ん中ってことは半分の人は平均点以下の得点なんだから、お母さんの要求を満たせない人は学年の半分いるはずじゃないか。学年の半分の人が満たせないような条件を小遣いカットに使うなんて不条理だ。」とぶつぶつ文句を言っているTくん。そんな暇があれば試験勉強しろよというつっこみはさておき、T くんの主張は正しいのだろうか? |
例題2. 文字飾り
例題 1で入力した文書の第2段落として以下の文章を挿入しなさい(※コピー&ペーストを使ってもよい)。ただし、添字や太字、アンダーラインなどはWord側の書式指定で行うこと。
入力が終わったら、t2 という名前で保存しておきなさい。
「中間試験が壊滅的だったのは、化学がほぼ0点だったからなんだけど、あれは一酸化二水素なんて変な書き方して引っかける化学の先生が根性悪なんだ。普通にH2Oと書いてくれれば、僕だって水のことだとすぐに分かったのに。アメリカで水のことを DHMO(Dihydorogen Monoxide)って小難しい書き方して、「毎年大勢の人がDHMOの過剰摂取で死んでいる」とか、「DHMO中毒の人からDHMOを取り除くと死ぬ」みたいなネガティブに見える情報並べて「だからDHMOの利用は規制すべきだ」とやったら引っかかった人が沢山いたからって、試験問題でそんな出題することないじゃないか。アメリカの例では8割以上引っかかったらしいけど、うちのクラスは6割だったから優秀と言われても、どうせ僕はちょっと難しい表現が出てくると思考停止してしまい、その周辺の煽り文句に引っかかってしまう考えなしさ。」 |
練習問題1.
以下の文章を入力してみなさい
有機物質は、原子同士の結びつきが重要なので単純に原子の数だけ書いても何がなんだかわからないことが多い。たとえばC6H12O6はブドウ糖の化学式でもあるが、実は果糖も同じ化学式である。でも分子の中での結合状態が違うため、ブドウ糖と果糖はかなり違う性質を示す。たとえば甘みなどは全く異なる。この問題を避けるために、たとえば酢酸(CH3COOH)は、C2H4O2ではなく、原子の結合状態が分かるように CH3COOHと書くわけだ。 |
画像を文書中に挿入する方法は大きく以下の3通りがある
例題3. 画像ファイルの挿入
水の分子モデル画像ファイルをダウンロードして、h2o.png という名前で保存しなさい。さらに、保存した画像ファイルを練習問題2で作成した文章(t2)に挿入しなさい。挿入したファイルは t3 として保存しておきなさい。
例題3で挿入した水の分子モデル画像は若干大きくて、B5の用紙ではうまくおさまらない。また、場所もどうも気にくわない。このようなときには、サイズを調整したり、移動したり、自由に動かせるようにしたりできる。
画像のサイズを調整したり、移動、コピーするには? → Word編 Q30
挿入した画像を自由に動かすには? → Word編 Q31
画像の配置のトラブルを防ぐには? → Word編 Q32
例題4. 画像の調整
例題3で作成した文書を編集して、図が下の絵のような感じで収まるようにサイズやレイアウトを調整しなさい。ただし、アンカーは「中間試験が」で始まる第二段落に固定するようにすること。完成した文書はt4として保存しておきなさい。
練習問題2.
クリップアートを「水」で検索して出てきたものから、何か1つ選んで文書に挿入し、サイズやレイアウトをバランスよく調整しなさい。
表を作成するには? → Word編 Q34
表を削除/解除するには? → Word編 Q35
表の列幅や行高を変えるには? → Word編 Q36
表に行や列を追加/削除するには? → Word編 Q37
罫線の種類や色を変えるには? → Word編 Q40
例題5. 表の挿入
以下の文章を t4 の最後に続けて入力しなさい。表はWordの表機能を使って作成すること。
入力が終わったら、 t5 という名前をつけて保存しなさい。
Tくんの主張のポイントは、「平均点は真ん中なので、半分の人が平均以下の得点だ」というところにある。一見もっともらしいように見えるが本当だろうか。 まず、平均の定義を確認しておこう。下の表は2006年ワールドカップのブラジル代表のうち背番号が1〜11の選手の身長のリストである。 表1. 2006年ワールドカップブラジル代表選手の身長
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練習問題3.
以下の表を作成してみなさい。セルの色も変えること。
番号 | 6 | 11 | 2 | 5 | 4 | 10 | 9 | 8 | 3 | 7 | 1 |
身長 | 168 | 172 | 176 | 179 | 181 | 182 | 183 | 185 | 188 | 189 | 195 |
数式を入力するには? → Word編 Q13, Q14
Tips: 数式パレットの中身
例題6. 数式の挿入
以下の文章を t5 の最後に続けて入力しなさい。枠を付けた数式については数式エディタを使って作成すること(Wordの中では枠をつける必要はない)。
入力が終わったら t6 という名前をつけて保存しなさい。
このデータから平均身長は以下のように計算できる。 |
練習問題4. 以下の数式を入力してみなさい
ページ番号を表示するには? → Word編 Q60
ヘッダーとフッターに日付やファイル名を表示させるには? → Word編 Q61
奇数と偶数ページでヘッダーとフッターの内容を変えるには? → Word編 Q62
例題6. ヘッダーとフッターに文書のタイトル、ページ番号、作成者名、日付を入れてみる
文書 t6 フッターの中央にページ番号、ヘッダーは以下のように入力する。入力が終わったら
t7 と名前をつけて保存しておく。
※日付や作成者名は今日の日付、自分の名前に変更しておくこと。
練習問題5.
フッターのページ番号を、「そのページのページ番号 / 全体のページ数」という形式にしてみなさい。
©2007, Hiroshi Santa OGAWA
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