2008年3月27日に公開された blogの記事「Google: No kids allowed」(翻訳記事)が最近話題になっている。おそらく大部分の人が読んでいないであろう Googleの利用契約の中に以下のような文言があり、法的に契約を結べる年齢になっていない人は利用禁止という点を指摘したものである。つまり、日本で言えば20歳になっていない学生が Googleを使うのは契約条件違反ということ。
Google Terms of Service (2008年4月のスナップショット)
2.3 You may not use the Services and may not accept the Terms if (a) you are not of legal age to form a binding contract with Google, or (b) you are a person barred from receiving the Services under the laws of the United States or other countries including the country in which you are resident or from which you use the Services.
翻訳:
2.3 (a)ユーザーが Google と拘束力のある契約を締結する法定年齢に達していない場合、 (b)アメリカ合衆国又はユーザーが居住もしくは本サービスを利用する国を含むその他の国の法律に基づき、ユーザーが本サービスを受けることを禁止されている場合は、本サービスを利用することはできず、本規約を承諾することはできません。
しかも、ご丁寧に 2.4にはこう書いてある。
2.4 Before you continue, you should print off or save a local copy of the Universal Terms for your records.
2.4 ご利用を開始する前に、記録として共通条項を印刷するかコピーを保存することをお勧めいたします。
つまり、規約を読んでいるどころか、印刷したりコピーを保存したりするのが "should" なのである。みんな、読んでたかな?
これまた今年の話であるが、わが国での SNSサービス最大手 mixi で規約改正についてちょっとしたもめ事が起こった。ことの起こりは、mixiが利用規約を 4月1日から変更するとして、次のような案を出してきたこと。
「新利用規約のご案内(2008.03.03)」
第18条 日記等の情報の使用許諾等
要するに、ユーザーが日記などに書いた情報は「当該ユーザーの同意を得なくても」「ユーザーに金を払わず」「複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変」するぞということ。当然のことながら mixiユーザーはハチの巣をつついたような大騒ぎになり、こんな規約ができるなら mixiは止めるという人が大勢出てきた。
あまり騒ぎになったので、mixi運用側も事態を収拾しようとこんなコメントを出したのが 3月10日
「利用規約改定および機能改善に関するお知らせ(2008.03.10)」
[利用規約改定に関しての進捗]
先日お知らせいたしました利用規約改定に伴う条文修正とQ&Aの公開ですが、現在社内において慎重に検討を進めております。お待たせいたしまして誠に申し訳ありませんが、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。
結局のところ、説明不足だったために意図したことが伝わらなかったというコメントが出て新しい改定案が出てきたのが 3月19日
■ mixi利用規約 条文修正に関するお知らせ2008.03.19
mixi運営事務局です。
先般、利用規約の改定についてご案内させていただきましたが、改定意図についてユーザーの皆様への充分なご説明が不足しており、ご利用に際して不安や誤解、混乱を招きましたことを心よりお詫び申し上げます。
修正を検討した結果、第18条の条文の修正をはじめ、利用規約の文言を変更し、あわせてQ&Aを公表させていただきました。
mixiを使っている学生は多いと思うが、きちんと利用規約を読んでいるだろうか? 今回は騒いでくれたユーザーがいたので問題のある規約がそのまま通らず、妥当な文面に変更されたが、いつもこうなるとは限らない。自分が使っているサービスの利用規約をもう一度読んでみよう。
©2008, Hiroshi Santa OGAWA
このページにアダルトコンテンツ、XXXコンテンツ類は一切含まれていません。暴力反対.