神奈川大学 経済学部
2017年度経済情報処理

第19課 ファイルのダウンロード方法

第19課の目標

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準備問題
例題データファイルのサンプル(data01.xlsx)を右ボタンクリックを使って保存してみなさい。

1. 右ボタンクリックでのファイル保存とブロックの解除操作

インターネットエクスプローラでは、Excelのファイルに対するリンクを通常のリンクと同様に左ボタンクリックで開くことは可能です。しかしながら、いくつかの理由(後述します)からこの授業では「一旦右ボタンクリックをつかってExcelのファイルを明示的に保存、ブロックを解除した後で編集作業を行う」ことを推奨します。手続きは以下の通りです。

Step 1. ダウンロードしたいファイルへのリンクを右ボタンでクリックする

Step 2. ポップアップしてきたダイアログから「対象をファイルに保存(A)を選ぶ

「名前をつけて保存」のダイアログがでるので、保存する場所を確認した上で保存する。

Step 3. 保存先のフォルダを開く

ダウンロードが終了すると、下のようなダイアログがでるので、「フォルダーを開く」を選択して、保存先のフォルダを開きます。

Step 4. 保存した対象ファイルを右ボタンクリックして、「プロパティ」を表示し、ブロックを解除する。

プロパティを表示すると下の方に「セキュリティ」という項目が入っています。この部分は信頼している場所以外から取得したファイルに対して自動的に設定されるようになっています。問題がないファイルであると考えられる場合は、をクリックしてからをクリックすることで、「信用できない」という属性を解除することができます。

ブロックを解除してから Excelで開くと、セキュリティ警告はでません。

インターネット エクスプローラのバージョンによっては、左ボタンでクリックした際にファイルを開かず、以下のようなダイアログが表示される場合もあります。

このようなケースでは右ボタンクリックではなく、このダイアログの中の「名前を付けて保存(A)」を選択すれば、ファイル保存ダイアログが開きます。

2. なぜインターネットエクスプローラから直接ファイルを開かないのか:3つの理由

2.1 警告を無視する習慣をつけたくない

インターネットエクスプローラでは、左ボタンクリックで素性不明のファイルを開く前に一度警告ダイアログがでます。このダイアログは素性の分からないファイルを開こうとしているから気をつけろという警告ですが、自分が意図してネット上からファイルを持ってきて使おうとしているときには大きなお世話です。しかしながら、「大きなお世話だからスルーする」を習慣づけてしまうことには大きな問題があります。、

このダイアログが本当にセキュリティ強化に役立つのは、「ユーザーが意図していないタイミングで、何らかの方法でこっそりファイルを開こうとする悪い奴がいる」という場合です。こっそり開こうとしてもユーザーに警告するから、そこでユーザーが考えてね、ということでセキュリティ強化になります。つまり、「ダイアログが出たらユーザーは考える」ということが必要です。「大きなお世話だからスルーする」を習慣づけてしまうと、本当に考えるべきタイミングでもスルーしてしまい、何の意味もありません。これは望ましくないことです。

また、Excel2010以降では、セキュリティ上の配慮から「素性が分からない場所から持ってきたらしいファイル」は疑うようになっています。Excelはいろいろな機能を持っているため、過去に様々な攻撃が行われてきたという経緯を考えればこれは妥当な変更と言っていいでしょう。たとえばインターネット上(信用していない場所)から取得したExcelファイルを開こうとすると、以下のような警告バーがでて各種機能が限定された状態となります。

ところが、この警告には2つ残念な点があります。

1. 無意味な警告であることが多い
この警告は、「ファイルを取得した場所が信用している場所ではない」というだけの判断基準で出ます。そのためこの警告の大部分は「ハズレ」です。残念ながら人間は慣れる生き物なので、無意味な警告が何回もでると、警告自体を無視するようになってしまいます。
2. 警告を簡単に無視できる
ハズレの警告が沢山でても、警告を無視・回避する手順が面倒なら毎回ちゃんとチェックするかもしれません。しかしながら、この警告は、をクリックすれば簡単に解除できてしまいます。

1と2の合わせ技で生じることは、「警告バーの内容を全く見ないでを押す」という習慣が身につくだけです。本当に危険なファイルであっても何も考えずに編集を有効にしてしまうのであれば、せっかくこのようなシカケをExcel側が持っていても全く意味がありません。

意図して危険かもしれないファイルを開くのであれば人間がまず判断してブロックを解除してからから開く、何らかの形で意図せず開いてしまったときには警告が出るという形での運用がセキュリティ的に望ましいと本講義では考えています。

2.2 訳のわからないエラーを避けたい

で編集可能にしても、多くのPCにはウィルス対策ソフトがインストールされているため、Excel側のセキュリティ処理とウィルス対策ソフト側の処理が絡み合うと原因不明のエラーが出続けて作業ができなくなってしまうことがあります。この手のエラーは、タイミングやウィルス対策ソフトの種類によって出たりでなかったりするため対応が面倒です。

直接Excelで開かず、一旦ファイルとして保存してから開くという操作を行うことによって、ウィルス対策ソフトによるチェックとExcelによるチェックを別々に行うことになりますから、謎のエラーの原因を減らすことができます。

2.3 ファイルの保存を忘れないようにしたい

で編集を有効にした場合、とりあえずの作業はそのファイルでできてしまいます、そのため「作業結果を印刷したのだけれど、元のファイルを保存し忘れた」ということが割とよく発生します。これを避けるためには、「まず明示的に保存して、その後で作業を行う」という手順が有効です。

確認問題
例題データファイルのサンプル(data01.xlsx)を右ボタンクリックを使って保存して、ブロックを外しなさい。

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